当コラムではアメリカのオーガナイザーによるレポートを紹介しています。
現在のテーマは、「クライアントを元気づけ、安心させる技術」。
アリゾナ州ツーソンで、「クラター・バスター」として活躍する、
パム・ロウシャーさんのコラムから、役立つエッセンスを紹介しています。
ロウシャーさんが提唱している、クライアントを元気づけるためのメソッド
「 ABCアプローチ 」の内容説明、終盤になります。
現在は3つ目の「C」、
C—Clarify your approach.
「 あなたのアプローチを明確にしよう 」
の説明をしています。
以下、 パム・ロウシャーさんのコラムからの引用です。
「クライアントは、『私は何を準備したらいいのかしら』と思っています」
これ、ロウシャーさんの言うとおりです。
私に問い合わせてくるお客様も、最初は何を準備したらいいのかしら、
と考えています。
他人が来るのだから、少しは片づけておいた方がいいかしら。
でもどこまで?
などと、電話の向こうで色々考えているのが伝わってきます。
でも、何も準備する必要はないんですね。
下手に構えて片づけたりすると、重要な手がかりが見えなくなってしまうから。
あえて準備するとしたら、他人に 家の惨状を見せても動じない心構え、
でしょうか(笑)。
この、お客さんの「何を準備したら?」に対しての、
ロウシャーさんの答えを見てみましょう。
「私はクライアントに、こう話します。
『あなたは、私のために掃除したり片づけたりする必要はありません。
あなたが何にどう対処しているか、見る必要があるからです。
私を迎える準備を何もしない状態を見ることで、
あなたの脳がどう 働いているかを理解する助けになります』」
やはりロウシャーさん も、
オーガナイザーを家に入れるからといって、決して現状を変更しないように
念を押していますね。
何も変えていない、普段通りの状態を見ることは、
お片づけのプロにとって大きなヒントを与えてくれます。
人によっては、散らかった家に人を入れる場合、その人に失礼なのでは
ないかと考える人も多いです。
万が一クライアントに聞かれなくても、プロの方から、
現状を変えないようお願いしておくことも必要でしょう。
特に日本の場合、何も言っておかないと当然のようにモノを
動かしてしまう人が多いように思いますので、
気をつけた方がいいと思っています。
次回、このコラムの最終回となります。
吉島智美(2014/11/07+加筆)
2020/01/31 | カテゴリー:“お片づけのプロ”の日常, お知らせ, 未分類