2015/10/31 | カテゴリー:“お片づけのプロ”の日常, お知らせ
「趣味に生きる人」のお片づけ(その7)
コラム「『趣味に生きる人』のお片づけ」の7回目。
前回、マニアさん向けのお片づけについてアメリカのオーガナイザー、
エリザベス・シェハンさんは、オーガナイザーがマニアさんの「目」と
なることを勧めていました。
趣味に打ち込む環境として、ワークスペースの環境が適切かどうか、
クライアントが気づかない視点で観察し、客観的な意見を伝えることが
重要とのことでした。
今回は、シェハンさんが「マニア」さんの行動について、よく見ているなあと
感じたコメントを紹介しましょう。
これまでのコメントも含め、シェハンさんはマニアさんの行動パターンを
どう分析しているのでしょうか? 彼女は、こう述べています。
「一方で、趣味を楽しむ人は、道具類を一つの部屋に残し、
今取り組み中の作業を別の場所に持って行きがちです。
家族が過ごす場所、より良い照明のある部屋、いい作業台のある
場所に運びこむのです。
こういった、あちこち『這い回る趣味人』には、メインの作業場から
リビングへと容易に持ち運びできるよう、分かりやすく移動しやすい
解決策が必要です」
なるほどなるほど。
道具は趣味部屋に置き、作業はリビングへ持って行ってしまうんですね。
アメリカ人も日本人も、やっぱり考えることは同じなんですね。
過去のクライアントさんの顔を思い出して、にんまりしてしまいました。
メインの趣味部屋、こもり部屋があるにもかかわらず、やはり家族の
いるところで作業したい、空調が効き居心地のいい部屋で、リラックスして
作業したいという傾向は、特に日本人に強いのではないでしょうか。
作業部屋はどうしても空気が澱みがちですし、モノも多くて散らかって
いるのが普通。
それよりは、広々としたリビングでやりたい、というのがホンネでしょう。
シェハンさんの言うように、持ち運び用の道具類をキャスター付の箱や、
ポケットのたくさんついたトートバッグなどにまとめてあげたら、
マニアさんは喜ぶでしょうね。
マニアさん向けの提案事項として、私もチェックしておこうと思いました。
次号に続きます。
吉島智美(2010/9/25+加筆)