クライアントを笑わせよう。 罪悪感と恐れからの解放(その6)

「クライアントを笑わせよう。 罪悪感と恐れからの解放」コラムの 6回目です。   カリフォルニア州デルマーで活躍するキャスリン・ゴールデンさんのコラムから 引用してご紹介しています。   「いかにして汚部屋状態に、またはカオス状態になったのか、クライアントが  説明をし始めたり、ストーリーを語り始めることがあります。    そのとき私は、彼らが抱えていたフラストレーションに  100%共感しているんですよ、正直言って。    私にも、いえ誰だって、それぞれの問題があるんです」     クライアントが、汚部屋になったことの説明やストーリーを語り出す。   お片づけの現場やカウンセリングでよくある光景ですが(いわゆる『言い訳』?)、 その段階では否定せずに「うんうん」と話を聞いてあげるのが基本です。   ゴールデンさんはその時、適当に話を合わせるだけでなく、心から共感している、 と言っています。   必ずしも片づけの問題ではなくても、自分が抱えている問題を思い返せば 共感することができる、といった書き方ですね。     プロ側は、片づけについては困っていません。片づけに悩むクライアントの 前に立つとき、彼らの苦しみには共感できないです。     昔は悩んでいた、という「克服型」だったとしても微妙です。 現在は、片づけられないことに苦しんでいないわけですから。   かといって、全く共感できないわけではありません。   ゴールデンさんが示唆しているように、プロ側も現在直面している悩みや問題のことを 思い出すことで、気持ち的にクライアントに寄り添うことが可能になります。     話がそれました。続きです。       「それから私は手を止め、微笑んで、左右を見渡し、静かにささやきます。    『実は、見せたいモノがあるわ。たまたま持っているの。あなたツイてるわよ』    私はバッグの中に、『州知事発行:執行猶予通知』(法王の特免状と私は呼んでいる)を  忍ばせておいたのです」   この、知事が送ってきたという「執行猶予通知」が何を指しているのか、英文を 訳しただけでは具体的に分からなくて悩ましかったです。   文脈から、恐らく法律上相当インパクトのある、かなり深刻でリアルな通知を ゴールデンさんがなぜか持っていて、そのヤバい書類の現物(もしくは複製)を 見せているのではないかと推察されます。   問題の単語reprieveは特に死刑の執行猶予を指す場合が多いことから、 「死刑の執行を猶予します」的な重い意味のある書類を見せた、 程度のニュアンスで受け取ると、文脈が繋がるのではないかと思います。   部屋を汚部屋状態にしてしまったと罪悪感を抱くクライアントに対し、これを 見せることで「あなたの罪を猶予します、許します」と暗に伝えているのでは ないでしょうか。     ちょっとブラックだけど、インパクトのあるジョークとして。   吉島智美(2013/08/11+加筆)
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