『ドアを開けたらビックリ!』こんなとき、どうすればいい? CD対応(その1)

前回、「慢性的に片づかない」クライアントタイプの呼称である、

「CD」“Chronic Disorganization(慢性的に散らかっていること)”について、

対処法のひとつを説明しました。

 

 CDタイプのクライアントは、性格の問題ではない、と信じてあげましょう、

でも部屋がかなり汚れていて、本人も斜に構えているところがあるので、

それなりの覚悟が必要、という話でした。

 

CDへの対応は、難しいテーマではありますが、目を背けることができません。

トラブルの発生率は確かに高いですが、きちんと対応すれば自信になりますし、

ある意味でオーガナイザーとして、ワン&オンリーの経験になるわけですから、

  自主開催の講演やセミナー、あるいは執筆活動の深みが、非常に増します。 CDについて、別のオーガナイザーの意見も、参考にしておきましょう。   片づけが本当に好きで、オーガナイザーとして生きがいを感じているという キャサリン・アンダーソンさん。CD専門で研究しているグループNSGCD (現在はICDに改称)の代表でもあったキャサリンさんは、クライアントにも 喜ばれ、幸せ一杯だったそうです。   しかしある日、以下のようなクライアント(複数)宅を訪問し、衝撃を受けたそうです。   ● 訪問予約を、3回連続でドタキャンしてきた ● 電話でペットを飼っている、という話だったが、匂いが酷すぎて入れない ● どんなに説得しても、150ヶあるマーガリンの容器を1つも捨てようとしない ● 視界に入らないものは忘れてしまうので、ファイルキャビネットには何も入れない   というクライアント。書類が高く積まれ、何も視界に入らないが。 ● いかなるモノであろうと、決して手放す決断ができないクライアント ● 事故で脳に損傷を受け、記憶力に影響が出ているクライアント ● 年配の顧客で、見たり聞いたり動き回ったりするのが難しい状態だった・・・   いやはや、確かに、二の足を踏む気持ちが、十分に伝わってくる現場ですね。 確かに、これに近いクライアントは一定層いらっしゃいます。   連続のドタキャンは私にも経験ありますし、「とにかく手放せない」方への対応では、 一時期真剣に悩んできました。ある程度の経験を重ねると、上のうちのいずれかのタイプに いつか出会うのではないでしょうか。   キャサリンさんは続けます。   「遅かれ早かれ、オーガナイザーは上記のようなクライアントに出会うだろう。  彼らは慢性的に混乱しているタイプ(CD)として分類されます。あなたは、  そのようなクライアントと、最後まで渡り合うべきでしょうか?」   CDタイプのクライアントを、オーガナイザーとして断る選択肢もあります。 個人的には、CDだからという理由で全て門前払いするのは、もったいない と感じます。   困難な状況が、オーガナイザーを成長させてくれる可能性も十分にありますし、 得意分野を磨き上げることにもつながるからです。   キャサリンさんも、   「あなたが優秀なオーガナイザーとして、彼らを助け、そのことで生計を立て  ていくつもりなら、彼らCDクライアントから顔を背けるのは、ビジネスを  築き上げていくプロセスにおいて、良いこととは思えない」   と言っています。   私も今振り返ると、困難を乗り越えた経験が、かけがえのない財産になって いますので、 キャサリンさん同様、本気でオーガナイザーを目指す人には、(少なくとも数度は) CDタイプのクライアンとにも、正面から向き合うことをお勧めします。   実際、CDクライアントと向き合うに当たっては、ある種の心構えが必要です。   キャサリンさんは、   「あなたが他のクライアントを助けた技術が、通用しないこともあり得ます。  これが最初の、受け入れがたい困難です。その場合、NAPOの行動指針にある ように、他の専門分野から学んで対処することが要求されます」   と説いています。   収納のテクニックだけで解決しないケースが存在することは、当コラムでも何度か 取り上げてきました。小手先のテクニックで応えようとするのではなく、別の分野、 たとえばカウンセリングや心理学、ヒーリングなど他分野の知恵を活用して CDクライアントに向き合うことが、有効な手段だと私も考えています。   CDタイプと接する前に知っておきたいこと、次回具体案について述べます。   吉島智美(2009/06/01+加筆)
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