子供部屋のお片づけ2(依頼人が本当の依頼人でない場合)

当コラムでは、毎回アメリカのオーガナイザーによる興味深いレポートを お届けしています。   前回に引き続き、今回のテーマは「子供部屋のお片づけ」。   子供部屋を片づける仕事は、「お金を出す人」と「片づける部屋の住人」が 一致しません。必ずしも「片づけたい」とは思っていない子どもを相手に 片づけ作業を進めていくのは非常に難しいです。   アメリカのオーガナイザー、シーナ・ターナーさんは、その難しさについて こう語っています。   『お片づけのプロは、最初の訪問で片づける対象や範囲を確認し、プランニングします。   この打ち合わせに、対象である部屋を使う人(部屋の住人)が参加していることが 極めて大事です。   部屋の住人、すなわち「本当の依頼人」が打ち合わせに加われば、この片づけ計画の 潜在的な落し穴の幾つかは埋めることができます。   母親、子供部屋の住人、オーガナイザーの間に対話が生まれ、信頼関係を築くことができます』   「本当の依頼人」とは、この場合「子供部屋の住人」を指します。   親が仕事の依頼人であっても、「本当の依頼人」をお片づけプロジェクトの計画段階から 参加させないと、計画倒れになる可能性が高いとターナーさんは説いています。   母親ではなく、子供自身の問題意識や体験に問いかける。   このことを徹底的に意識することがコツであるようです。     『お子さん自身に、以下の事を話してもらうといいでしょう。   自分の部屋のどんなところが好きなの? とか、どんなことで困っているの? とか。   あるいは、もし以前に、自分で散らかっているのを何とかしようとトライしたことがあるのなら、 どんなふうに変えようとしたのか、など。   もしお子さんが「何も」言わないならば、あなたが現場を見て感じた問題点・不具合の ありそうなポイントについて、それが彼の日常にどう影響しているのかを、 おだやかに尋ねてください。』   吉島のところにも、このような子供部屋の片づけ依頼が来ることがあります。   吉島もカウンセリング時から子供に参加してもらっていますが、やはり最初は、 かな~り非協力的です(笑)。   子供にとっては、知らない人が突然来て「困ってない?」などと聞いてくるわけで、 不機嫌にならないほうがおかしい。   「べつに」「困ってない」「どこに何があるか分かっているよ」などと、ぶっきらぼうに 応えてくるケース、結構あるようです。   そんな時、吉島は「じゃあ○○はどこにある?」と実際にゲーム感覚で、モノを取り出して もらっています。   好きなモノ・普段よく使っているモノはすぐに取り出せます。 しかし、そうでないモノは時間がかかります。   この差を実際に目の前で体験してもらい、 「これ(時間がかかったモノ)も、さっきのモノと同じ様にすぐに取り出せるとイライラしないよね」 と、片づけの効果を味わってもらいます。     ぶっきらぼうに対応する子供は、普段からイライラしています。   そのイライラの原因は、日常のちょっとした事からも発生している、と子供自身に実感してもらうことで、 お片づけに目を向けてもらうようにしています。   そして気が付いてみれば、「本当の依頼人」はどっぷりと片づけプロジェクトに 巻き込まれているわけです(笑)。   「子供のお片づけ」海外コラム、まだまだ続きます。   吉島智美(2011/4/14+加筆)
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